山行の2日前から歯が痛くなり、初日は鎮痛薬でしのいだものの、前日は受診し治療をしてもらい化膿止めの抗生物質と鎮痛薬のロキソニンを処方され様子を見ることになりました。炎症を起こしているようで痛みが続いていたので、 温泉でも温まることは避け、飲酒も控えておきます。朝駆けの際は、朝の運転が必要無いように前夜から現地入りしておけば気にせずにお酒も楽しめるのですが、早朝に自宅を発ち現地へ向かう場合は山行の前日には 飲酒を控えるようにしています。まあ都合良く歯の痛みと重なったと言えばそれまでですが、動機付けとしてはかなり複雑な心境です。(苦笑) 明けて6日朝、自宅を発ったのは3時前です。歯の痛みは多少あるものの、山行を止めるほどではありません。ロキソニンを持参して九重連山へ向かいます。長者原着4時、早々に装備を確認し4時過ぎに大曲から入山します。 空は満天の星が輝き、ご来光はさぞや素晴らしいに違いないと・・・・この時はまだ確信していました。 5時過ぎにすがもり越着。日の出の時刻が5時50分過ぎですから、約50分弱あります。西峰登路に取り付いて西峰山頂下にあるお気に入りのご来光観賞スポットまでは20分あれば着くので、すがもり避難小屋で 小休止してから西峰登路に取り付きます。ここまではまだ晴天のご来光を確信し続けていたのです。 西峰登路に取り付き振り返ると星生山の山頂付近にはガスがかかり始めています。しかもガスは山頂付近を覆う厚い層になり、三俣山にも押し寄せて来ます。西峰山頂台地下のご来光観賞スポットに着いた5時40分には、 ガスに覆われて虚無の世界。視界はなくひたすら風の音が聞こえて来るのみです。わずかに東の空が薄明かりに染まるものの、ガスが切れることはなく、迎えたご来光はどの方角かも確認できず、 おそらく大戸越から北大船山の肩付近からわずかな太陽の輪郭が望めただけです。しばし待機するものの一向にガスが切れる気配はなく、ご来光観賞はあきらめ、ひとまず本峰へ向かいます。 6時40分の本峰もガスガスで視界なし。吹き付けるガスで山頂付近の登路を覆う草は濡れ、足下も湿ってきます。一応スパッツと雨具のパンツは持参していたのですが、今回は着用せず。 W峰へ移動して朝食を食べながら再び待機します。 7時20分頃になり、わずか10分ほどでガスは急激に薄れ、周囲の眺望が一気に開けました。こんなことはよくあることで、ご来光観賞の宿命といえるかも知れません。いつものことながら山頂は涼しく快適です。 抜群の眺望に見とれ、デザートの大福を食べながら少々長居をしてしまい、気づけばすでに8時前です。暑くなる前に山を下る予定でしたので、早々に山頂を発ち9時に大曲へ帰着しました。 盛夏の教訓、体質にもよるのでしょうが、とにかく滝のような汗をかくと、水を十分に補給しても確実に熱中症の危険が高まります。これは加齢により年々酷くなっている実感があります。塩分タブレットなどで ミネラルを補給するのも効果はあるのでしょうが、実感としては登りよりも山頂で休憩後の下りの方がはるかに辛いのです。山頂は涼しくて快適なので、ついつい長居をしてしまいがちですが、後ろ髪を引かれる思いを断ち切って 勇気を持って気温が上がる前に下山することが必要なようです。私を含めた高齢者は特に心がけたいものです。
【追伸】
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ガスに覆われ視界が開けないまま三俣山西峰で迎えた初秋の朝
Nikon Z8 NIKKOR Z 24-120mm f/4 F16 1/40s ISO280(Auto) Ev-1.0
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