4月29日更新の情報】(再掲)


九重連山春

4月19日の九重連山は晴。午前6時の飯田高原の気温は2℃。求職待機中の身は肩身が狭く、全くの無収入ではありませんが消費は極力抑えなければなりません。燃料費も馬鹿にならないので山行も控えめに週1回のみです。 退職したら好きなときに好きなだけ好きなことができると甘〜い考えでいたのですが、現実はそんなに甘くはありません。ということで、1週間ぶりの山行、しかも平日にはばからずであります。(笑)

先週確認していたヤマシャクヤクの開花状況から、おそらく今週末あたりがピークではないかと思われ、はやる気持ちを抑えつつ飯田高原ドライブイン前で日の出を待ちます。日の出の時刻は6時10分頃で、 東には山があるため千町無田の向こうから朝日が昇ってくるのはもう少し時間がかかります。満を持して吉部駐車場へ移動し、6時50分に流れる防災九重町の放送を機器ながら装備を確認して、7時に入山します。

今回はヤマシャクヤクとシャクナゲの開花状況を確認するだけなので、時間はタップリあります。このところ年々というか日々体力低下を実感するため、息が上がらないようにゆっくり歩いてはみたものの、 それでも8時には目的のヤマシャクヤク群生地に到着します。登山道から目を凝らして見ると、おおっ咲いています!やはり予想が的中しました。一面ヤマシャクヤクの花が森を渡るそよ風に揺れているではありませんか。

群生するヤマシャクヤクはひたすら圧巻です。不思議なのは近年問題になっている鹿害(鹿による食害)を受けていないことです。鹿は食べないらしいのです。X(Twitter)にポストしたところ、 そのようなご返信をいただいたので、あれこれ調べてみるとどうやらそうらしいのです。周囲にバイケイソウやトリカブトの株も多いので、この場所を鹿が避けているかといえばそうでもなくて、偶蹄目の足跡がしっかり残っています。 ヤマシャクヤクには今のところ見向きもされていないんですね。

現状で食害は受けていないようですが、これもネットの情報では鹿が増えすぎ食料が少なくなると食べるようになるかもしれないということらしいので、注意深く見ていきたいと考えています。 「見ておけ」といわれて、大事な作物を泥棒に持って行かれても「見ていたよ」という子どものように、本当に見ているだけですけどね。(笑)

急傾斜の斜面の上部にはまだつぼみの株ももありましたし、かろうじて次週末あたりまでは観賞に堪える状態を保つかも知れません。登山道を歩いていると普通に咲いていますので、特に探し回らなくても観賞可能です。 1年待ってやっと待ちわびた花に出会えたので名残は尽きず、気づけばもう3時間近く経っています。天気が良ければ次週末も覗いてみようかな〜などと考えつつ、後ろ髪を引かれる思いで現地を発ち暮雨の滝付近で 鳴子川を渡河し対岸へ渡ります。

鳴子川の東岸でまたしてもヤマシャクヤクの観賞です。こちらは群生こそしていませんが、傾斜が緩やかで点在する株に咲く花が普通に楽しめます。少々ピークを過ぎたヒトリシズカや最近めっきり花を見かけなくなった イチリンソウなど、目を凝らすとこちらも新緑の森に咲く可憐な花を観賞することができます。蛍光色に輝く新緑と、森を渡るそよ風に揺れる花々を堪能できたお手軽な散策山行であります。

【追伸】
掲載中の画像はX(Twitter)へポストしてる画像にリンクしています。全部ではありませんが、画像をクリックすると拡大しますので、精細な様子を確認できます。





【ヤマシャクヤク】(2024年4月19日撮影)

清楚なたたずまいの白花が森の白雪姫と呼ばれるヤマシャクヤク

Nikon Z9 NIKKOR Z 24-120mm f/4 F13 1/320s ISO400 EV-0.7

4月19日撮影

【夜明け前】

気温2℃、霜が降る朝でした。飯田高原では6月でも霜が降ることがありますから、珍しくはありません。 今回も黄砂の影響で景色が少々霞んでいました。

【春の森】

蛍光色に輝く新緑に大地のパワーを感じる春の森。元気をもらえそうですね!

【ヤマシャクヤク】

鳴子川西岸の群生地では一斉に開花していました。圧巻です!

【ヤマシャクヤク】

天気が良かったので、花弁を開くのが早めだったのでしょうか。もうずいぶん開いています。

【ヤマシャクヤク】

白雪姫の花とも呼ばれるという高潔で清らかな愛情を漂わせる花。もろくて短命なのは仕方がないのでしょうか。

【ヤマシャクヤク】

ハナアブもご来訪。タイミング良く撮影するのは難しいので、1つの花に狙いを定めて昆虫が飛来するのをじっと待つのが良いようです。

【暮雨の滝】

滝壺が蛍光色に輝く新緑に包まれるまで間もなくです。

【暮雨の滝】

気温が上昇し汗ばみ始める中、涼風吹く滝壺のあふれるマイナスイオンを堪能しました。

【イチリンソウ】

数年前まで鳴子川東岸の登山道脇に群生していましたが、すっかり株が減っています。

【ニリンソウ】

吉部登山口のニリンソウ。以前の群生地は杉の落枝に覆われ、すっかり株が少なくなっていました。



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