12月7日更新の情報】(再掲)


九重連山冬

12月5日の九重連は曇のち晴。14時過ぎの長者原の気温は4℃。扇ヶ鼻のささやかな霧氷から1週間が経過し、初雪の便りもきかれた九重連山では、12月に入り本格的な冷え込みと、霧氷の出現が確認されています。 午前のライブカメラでは、牧ノ戸峠付近ではうっすらと雪をまとい、三俣山もガスに覆われているため、山頂付近は霧氷が見られること間違いありません。午前の仕事を終えてから、今回も急遽山行することになります。

何かと慌ただしく過ぎていく12月、週末は姪の結婚報告のため弟一家が関東から帰省し墓参するということで、ホストファミリーであります。自治会の役員会もあり、そろそろ来春3月の地域イベントである椿まつりの 実行委員会も本格稼働しなければなりません。週末にゆっくり山行できるのはもう少し先になりそうです。ということで、山頂付近にかかっていたガスもすっかり晴れた午後、14時30分に大曲から入山します。

うっすらと雪が残る登山道を慎重に歩いて硫黄山道路に合流し、足下に注意しながらすがもり越へ向かいます。毎度のことながら山行中はスマホの電波が届かない場所もありますし、朝駆けであれば陽が昇ると徐々に暖かくなり、 登山者も増えてくるので、あってはならないことですが、万が一不測の事態でも何とかなりそうです。しかしながら、夕景観賞では16時を過ぎると登山者もほとんどいなくなりますし、 盛夏ならいざ知らず気温が氷点下になる晩秋から初春の時期には最悪の場合生命に関わる事故になりかねません。

そんなリスクを抱えながらの山行になりますが、少々寒いのを耐えさえすれば朝夕の斜光線が作る影や、アーベントロート、モルゲンロートに染まる山はきれいです。昼間のトップライトでのっぺりした画とは比べるべくもありません。 毎年同じ時期に同じ場所で同じような景色を見続けてきたのですが、飽きませんね〜。(笑)毎回違う表情を見せてくれます。

ということで、すがもり避難小屋で時間調整し、まずは三俣山西峰の霧氷を観賞してから、今回の日没はすがもり越で迎えることにして西峰登路へ取り付き、16時に西峰山頂台地着。厳冬期には及びませんが、 麓から眺めていたとおり十分見応えのある霧氷が観賞できます。以前はひとまず時間調整も兼ねて本峰から南峰まで歩いてから戻ってくるところですが、最近とみに体力の低下が著しく、今回は西峰でしばらく絶景を観賞した後、 すがもり越へ下ることにします。

風を避けると思いのほか寒くはなく、それでもせわしなく西峰山頂付近を歩き回り星生山北尾根に日が沈んでいくことを確認した16時50分に山頂大地を発ち、すがもり越へ下ります。今シーズン初の本格的な霧氷は、 初冬の時期はまだ山頂付近でしか観察できません。厳しい寒波の襲来で全山で観察できるようになるにはもう少しかかりそうです。

初冬とはいえさすがにこの時刻になると登山者は誰もいないだろうと思っていたのですが、17時を過ぎて、すがもり越へ登ってくる男性がいました。12月最後の満月コールドムーンの夜景でも撮影するのでしょうか。 私も霧氷の着く山頂で粘って満月の夜景を撮影したいのはやまやまなのですが、体力も気力もついていきません。(苦笑)

予定どおりすがもり越から望む大船山の夕景を観賞してから、日が沈み急激にに気温が下がり始めた山を慎重に下り、18時過ぎに大曲着。気温は−5℃で、入山時から9℃も低下しています。 日没後は急激に気温が低下することを再確認し、冬の夕景観賞はやはりリスクが伴うことを改めて肝に銘じました。気をつけなければなりませんね。

【追伸】
掲載中の画像はX(Twitter)へポストしてる画像にリンクしています。全部ではありませんが、画像をクリックすると拡大しますので、精細な様子を確認できます。





【暮れゆく大船山】(2025年12月05日撮影)

霧氷付く初冬の三俣山西峰から望む大船山の夕景

Nikon Z50U NIKKOR Z 12-28mm f/3.5-5.6 PZ VR F8 1/50s ISO100 Ev-0.7

12月5日撮影

【すがもり越】

15時20分頃のすがもり越。徐々に日が傾き、すがもり越はすでに硫黄山の影に入っています。風は弱く、思いのほか寒くはありません。

【大船山を望む】

うっすらと雪をまとうすがもり避難小屋から望む大船山方面。山頂付近には霧氷が着いていることが確認できました。

【北千里ヶ浜方面】

西峰登路から望む北千里ヶ浜と、彼方の久住山。初冬の短い陽がが傾き、北千里ヶ浜には硫黄山の影が伸びて行きます。

【西峰山頂付近の霧氷】

西峰山頂台地直下からは、木々の枝先に霧氷が観察できました。いよいよ冬の到来です。

【本峰方面】

西峰山頂から本峰・W峰斜面にもしっかりとした霧氷が見られました。

【霧氷】

西峰山頂台地付近の霧氷。厳冬期には比べるべくもないささやかな霧氷ではありますが、それでもすでに本格的な冬の様相を呈してきました。

【西峰登山道周辺】

西峰登山道周辺の霧氷。今冬もこれから見事な雪景色を観賞できることでしょう。やはり冬は冬らしく、しっかり冷え積雪してほしいものです。

【日没間近】

三俣山西峰の山頂台地下の岩場付近では、日没の前に太陽が星生山の肩に姿を隠していきます。すがもり越から西峰への登路はすぐに日陰になり、昼の終りを迎えます。

【すがもり越夕景】

彼方の山頂付近にはまだ夕日が注いでいます。薄雪のすがもり越が間もなく日没を迎える17時が過ぎました。

【落日】

大船山の山頂へと山の影が伸び、間もなく日没。山々が静かに夜を迎える時刻になりました。
今回はロケハンで、この冬は是非とも積雪時に眺めたい景色です。

【泉水山方面】

日没後の泉水山表面。彼方に望む涌蓋山も夕景に飲み込まれていきます。
誰もいないと思っていたら、登ってくる男性登山者が1名いました。 コールドムーンの夜景撮影でしょうか?



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