9月8日更新の情報】(再掲)


九重連山秋

9月6日の九重連山は晴。4時の長者原の気温は18℃。今夏は記録的な暑さらしく、連日各地の最高気温を更新などのニュースが流れています。ここ数年で一気に暑い夏になった実感はありますが、 毎年ごとに記録を更新されたのではたまったものではありません。高原にはススキが穂を広げ、徐々に秋へと向かっていることをうかがわせるのですが、日中の日差しは容赦なく、うんざりするばかりです。

山行の2日前から歯が痛くなり、初日は鎮痛薬でしのいだものの、前日は受診し治療をしてもらい化膿止めの抗生物質と鎮痛薬のロキソニンを処方され様子を見ることになりました。炎症を起こしているようで痛みが続いていたので、 温泉でも温まることは避け、飲酒も控えておきます。朝駆けの際は、朝の運転が必要無いように前夜から現地入りしておけば気にせずにお酒も楽しめるのですが、早朝に自宅を発ち現地へ向かう場合は山行の前日には 飲酒を控えるようにしています。まあ都合良く歯の痛みと重なったと言えばそれまでですが、動機付けとしてはかなり複雑な心境です。(苦笑)

明けて6日朝、自宅を発ったのは3時前です。歯の痛みは多少あるものの、山行を止めるほどではありません。ロキソニンを持参して九重連山へ向かいます。長者原着4時、早々に装備を確認し4時過ぎに大曲から入山します。 空は満天の星が輝き、ご来光はさぞや素晴らしいに違いないと・・・・この時はまだ確信していました。

5時過ぎにすがもり越着。日の出の時刻が5時50分過ぎですから、約50分弱あります。西峰登路に取り付いて西峰山頂下にあるお気に入りのご来光観賞スポットまでは20分あれば着くので、すがもり避難小屋で 小休止してから西峰登路に取り付きます。ここまではまだ晴天のご来光を確信し続けていたのです。

西峰登路に取り付き振り返ると星生山の山頂付近にはガスがかかり始めています。しかもガスは山頂付近を覆う厚い層になり、三俣山にも押し寄せて来ます。西峰山頂台地下のご来光観賞スポットに着いた5時40分には、 ガスに覆われて虚無の世界。視界はなくひたすら風の音が聞こえて来るのみです。わずかに東の空が薄明かりに染まるものの、ガスが切れることはなく、迎えたご来光はどの方角かも確認できず、 おそらく大戸越から北大船山の肩付近からわずかな太陽の輪郭が望めただけです。しばし待機するものの一向にガスが切れる気配はなく、ご来光観賞はあきらめ、ひとまず本峰へ向かいます。

6時40分の本峰もガスガスで視界なし。吹き付けるガスで山頂付近の登路を覆う草は濡れ、足下も湿ってきます。一応スパッツと雨具のパンツは持参していたのですが、今回は着用せず。 W峰へ移動して朝食を食べながら再び待機します。

7時20分頃になり、わずか10分ほどでガスは急激に薄れ、周囲の眺望が一気に開けました。こんなことはよくあることで、ご来光観賞の宿命といえるかも知れません。いつものことながら山頂は涼しく快適です。 抜群の眺望に見とれ、デザートの大福を食べながら少々長居をしてしまい、気づけばすでに8時前です。暑くなる前に山を下る予定でしたので、早々に山頂を発ち9時に大曲へ帰着しました。

盛夏の教訓、体質にもよるのでしょうが、とにかく滝のような汗をかくと、水を十分に補給しても確実に熱中症の危険が高まります。これは加齢により年々酷くなっている実感があります。塩分タブレットなどで ミネラルを補給するのも効果はあるのでしょうが、実感としては登りよりも山頂で休憩後の下りの方がはるかに辛いのです。山頂は涼しくて快適なので、ついつい長居をしてしまいがちですが、後ろ髪を引かれる思いを断ち切って 勇気を持って気温が上がる前に下山することが必要なようです。私を含めた高齢者は特に心がけたいものです。

【追伸】
掲載中の画像はX(Twitter)へポストしてる画像にリンクしています。全部ではありませんが、画像をクリックすると拡大しますので、精細な様子を確認できます。





【初秋の朝】(2025年09月06日撮影)

ガスに覆われ視界が開けないまま三俣山西峰で迎えた初秋の朝

Nikon Z8 NIKKOR Z 24-120mm f/4 F16 1/40s ISO280(Auto) Ev-1.0

9月6日撮影

【すがもり越】

5時過ぎのすがもり越。日の出まで50分。東の空が徐々に色付いてきました。

【すがもり避難小屋からの景色】

ご来光までの時間調整で、しばし避難小屋で休憩してから西峰登路へ取り付きます。

【ご来光】

ガスがわずかに切れ、おそらく大戸越から北大船山にかけての斜面の向こうからのご来光だと思われます。

【ご来光】

太陽の輪郭がすべて昇りきったものの、ススキの穂が風に揺れる彼方には、依然ガスが濃くかかり続けていました。

【大船山方面】

一瞬ガスが切れ大船山が望めそうになったものの、期待も空しく再びガスに覆われて虚無の世界に逆戻りです。

【三俣山本峰】

日の出から50分後の6時40分頃の三俣山本峰。周囲はガスに覆われ視界は開けません。

【久住山方面】

7時20分頃、一気にガスが切れ始めました。

【ガス晴れて】

わずか10分ほどで、濃く立ちこめていたガスがほとんど消えてしまい、周囲の眺望が一気に開けました。

【由布岳遠望】

ガスが切れると360°の大パノラマが広がりました。山頂を吹く風は涼しく、つい長居をしそうになりますが、ここは潔く山を下ることにします。



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