遅れていた山頂の紅葉が終わり、ついに長者原付近の紅葉も終わりそうです。晩秋の山は実に単調で、霧氷が付き雪が舞うまでは、日の出か日没あたりをねらわないと写すものがないというか、ついついそんな気になるのですが、 この前まで半袖で山行していたかと思う間もなく、冬装備が必要になるなど、秋が短期間で終わりいきなり冬になるという季節の変化に体がついていきません。以前は「10年前に比べて・・・」というように、 10年単位で体力の衰えを実感していたものですが、いつしかそれが「5年前と比べて」から3年前、そして「昨年と比べて・・・」というように、衰えの比較対象が近くなってきています。 20年前、毎週末の九重連山で会っていた諸兄らも高齢化のため徐々に山を卒業していき、コロナ禍で更にその流れが加速し、最近ではネット上での交流も疎くなってきました。それはもういつか私も通る道で、 できればあと10年は山行を続けたいと願っているのですが、果たしてどうなることか・・・。最近では徐々にフェードアウトしていく方が良いのかな〜などと考えることが増えました。・・・何とも弱気な(笑) ひとまず今回は午後から晴れるという予報を信じて、ガスかかる沓掛山から中岳まで軽く散策することにして9時前に牧ノ戸峠から入山します。第1展望台から望む三俣山方面にもガスがかかり視界は開けません。 沓掛山を下った場所のカラマツが徐々に色付いて落葉し始めているのを横目に見ながら、ゆっくりと歩きます。寒かったので厚着をしていたのですが、さすがにここまで来ると少々暑さを感じるようになり始めました。 脱ぐと寒いが、着込んだままでペースを上げると汗をかくし、そうなると山頂で汗冷えするのもいやで、これはもう冬の山行ペースに落として寒くなく汗をかかない程度のペースに調整します。 晩秋から冬へ急降下するように気温が下がり、まだ体が寒さに慣れていないせいもあって、年々老朽化が加速してる体には寒さが応えます。手袋をしていても手がかじかみ、ジャケットを着ていてもペースを落とすと寒くなり、 寒さのために肩が凝り、ついでに腰までも痛くなってきます。うっすらとガスかかる星生山を眺めつつ久住分れにさしかかると、さすがに九重連山のゴールデンルートだけあって 平日にもかかわらず久住山や中岳方面へ向かう登山者が多数います。 空池縁を通り御池へ着くと、この時期にしては水量も多い御池の湖面がさざ波を立てています。御池湖岸を迂回し中岳から天狗ヶ城にかけても、ガスが流れて視界が開けたかと思うと再びガスに閉ざされてしまう状態が 続いています。この天気では寒くて昼食を食べる気にもならず、山を下ってから昼食にする気でトボトボと下り始めると、正午前になって徐々にガスが晴れて日が注ぐようになってきます。日が注ぐと温かくなるので、 星生崎下で昼食を食べてからゆっくりと山を下り、14時前に牧ノ戸峠へ帰着しました。 前述のように、このところ昨年と比べても体力の衰えを実感するところでありますが、今回山頂付近の気温が1〜2℃程度で、弱い風が吹きガスがかかり曇っていたこともあって、とにかく寒さが応えました。 体の中の体温を上げる中枢が機能不全を起こしているのではないかというほど、体が温まらないのです。そういえば3年前の三俣山で想定外の寒さに見舞われて、山を下った後に気分が悪くなったことを思い出します。 さすがにそこまでの寒さではなかったので、山行後に気分が悪くなることはありませんでした。しかしながら山を下った後は温泉に直行し、ぽかぽかに温まってケアに努めたのはいうまでもありません。 ほぼ毎日温泉に出かけてサウナに入り、汗腺は十分に機能しているのですが、今回はさすがに汗もほとんど出ません。帰路に沓掛山付近まで下って温かくなり、やっとジャケットを脱ぎました。 寒さに徐々に順応しないと、このまま一気に冬へ突入してしまうと体がついていけなくなりそうです。以前諸兄らから、加齢とともに寒さに対する耐性が低くなるということを聞いて「へ〜そんなものか?」と 軽く考えていたのですが、つまりこれがそうなんではないかという(涙)自宅にいてもしっかり厚着をして、家族からも不思議がられているのは何を隠そう、今年の私なのであります。(笑)
【追伸】
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午後の日を浴び銀色に輝くススキの穂並みが揺れる晩秋の飯田高原
Nikon Z8 NIKKOR Z 24-120mm f/4 F8 1/320s ISO100
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