9月1日更新の情報】(再掲)


九重連山夏

8月31日の九重連山は曇時々雨。6時過ぎの長者原の気温は16℃。8月下旬に九州北部地方で発生した豪雨禍で、佐賀県を中心に甚大な被害が発生しています。 線状降水帯により数十年に一度という豪雨が毎年のように各地で発生しており、どう考えても数十年に一度ではないだろうと思えてなりません。温暖化などの気候変動に よるものかどうかは専門家の判断に委ねるとしても、被災地の状況を見るにつけ、ひとたび災害が起きると最後は自分の命は自分で守らなければ誰も助けてくれない という厳しい現実が突きつけられていることを再確認するのであります。九重連山でも8月後半は毎週末のように雨の予報で、晩夏から初秋へと移ろう貴重な時期にもかかわらず、 思うに任せない山行が続いています。

小雨が降るタデ原から6時20分頃に入山。三俣山はガスに覆われタデ原は雨が降り薄暗く、それでも雨具を着用しなければならないほどの雨ではなったので、 背丈まで伸び穂を広げたススキが覆う木道をのんびり歩いて雨ヶ池へ向かいます。森の中は依然薄暗く、かろうじてヘッドランプがなくても歩ける程度です。 しばらくすると、頭上の木々の葉を打つ雨音がしばし強くなって、再び静まるという状態が続くようになります。どうやら雨が断続的に降っているようです。 時折風が吹くと、頭上から水滴が降り注ぐものの、幸いにも雨具を着用するほどではなく、ザックにカバーをかけるだけでほとんど濡れることなく歩けます。

その雨も幸いなことに雨ヶ池手前で止み、雲は濃いものの雨ヶ池では雨に遭うことはありません。登路脇にはマツムシソウが咲きクサボケの実も育ち、 すっかり晩夏の装いになっています。この時期の雨ヶ池にしてはマツムシソウが少な目の気もします。ヤマラッキョウはまだツボミで色付きもありません。 かつては夏にノハナショウブが群生し、秋にヤマラッキョウガ群生していた雨ヶ池ですが、最近はどちらも控えめに咲くようになっています。雨ヶ池の中も 野生動物が餌を求めて掘り返すようになったことも影響しているのかも知れません。今回も周囲の森では鹿を見かけましたし、森の中には鹿の鳴き声が響いていましたので、 鹿の頭数もかなり増えているのではないかと思われます。

8時を過ぎると後続の登山客がやって来るようになりましたので、坊がツルへ向かいます。坊がツルはススキが穂を広げすでに秋の装いになっています。 時折小雨が降ってはまた止むという天気が続く中、木道付近に咲くアケボノソウやシラヒゲソウを観賞してから、晩夏の坊がツルを堪能すべくしばし至福の時を 満喫したのであります。気づけばすでに11時前、13時から長者原某所で所用のためそそくさと坊がツルを発ち、長者原に帰着する直前一時雨脚が強まったものの、 幸いにもタデ原木道では雨も小降りになり、駐車場の車に戻って昼食を食べていた12時30分頃、ひとしきり強めの雨が降るようになりました。 今回も無事に雨具を着用することなく山行ができたのは、実にラッキーでした。





【アケボノソウ】(2019年08月31日撮影)

晩夏の坊がツルに咲き始めたアケボノソウ
Nikon Z7 MicroNikkor 105mm F8 Auto ISO100




8月31日撮影

【朝のタデ原】

タデ原木道周辺ではススキも穂を広げ、すでに初秋の装いになっています。 三俣山はガスに隠れ、時折小雨が降る中を入山しました。

【雨ヶ池】

雨ヶ池手前まで降っていた雨も、森を抜け雨ヶ池に出たときには幸いにも止みました。 雨ヶ池にはわずかに水が溜まっていました。

【ヤマラッキョウ】

ヤマラッキョウはまだツボミで、色付きもありません。 全体的に花も少な目な気がします。

【マツムシソウ】

雨ヶ池木道周辺にはマツムシソウが咲いていますが、こちらも花が少ないような・・・。 咲き終えたのでしょうか?

【クサボケの実】

飯田高原に伝わる朝日長者伝説で、長者が好んで食べた青梅は、 実はクサボケの実だそうです。直径が4〜5cmはあり、意外に大きいのです。

【ススキ覆う坊がツル】

坊がツルはすっかりススキが穂を広げ、秋の気配が濃厚です。

【シラヒゲソウ】

輪地切りを終えた木道周辺に群生するシラヒゲソウ。

【シラヒゲソウ】

シラヒゲソウは、ウメバチソウの近種で、花の作りもよく似ています。 ウメバチソウ同様におしべの葯がとれてしまうのが早く、群生していても パーツが全てそろっている花がなかなか見つかりません。

【モウセンゴケ】

坊がツルの自生場所はかなり狭くなり、以前より株も減っています。 大分県では、レッドデータブックで準絶滅危惧種とされています。

【アケボノソウ】

花弁先端部分の斑点と蜜腺が特徴のアケボノソウも実に巧妙な自然の造形です。 輪地切りでも丁寧に刈り残してくれた株が登路脇で開花し始めています。

【オタカラコウ】

背筋を延ばすようにススキが穂を広げた坊がツルのあちらこちらに咲くオタカラコウ。 坊がツルはすでに初秋の装いでした。



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