2008年 秋

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2008年9月

【9月6日】初秋の御池

9月6日の九重連山は曇。7時前の牧ノ戸峠の気温は19℃。玖珠町付近で朝を迎え、九重町の町田バーネット牧場で晩夏になり満開を迎えたヒマワリを楽しみ、のんびりと九重連山に向かったところです。7時過ぎの牧ノ戸峠駐車場も思いの外空いています。先週は雨にたたられた夏最後の野営を終えたところですし、今回は軽く足慣らしでありまして、本格的な秋の紅葉シーズンまでは、また毎度気まぐれでお手軽な山行が続きそうです。
高原を渡る風も涼しさを増したとはいえ、晴天であればまだまだ暑さを感じることもある登路も、曇っているので快適です。それにしても、9月だというのに意外に気温が高いな〜と思っていたら、それもそのはず、自宅付近では日中32℃まで気温が上昇したそうで、突然訪れた残暑の名残の影響があったようです。登山客も少ない登路を快適に歩き、御池を迂回し中岳へ向かいます。山頂から見渡す坊ガツルはすでに輪地切りを終えていました。
中岳を経て天狗ガ城との尾根にあるテラス状の岩の上で毎度の定点撮影を終え、天狗ガ城へ向かいます。山頂付近には依然として羽アリが群れていましたので、御池を見下ろす場所へ移動しのんびりと休憩しました。汗ばんだ体をさましてくれる風も寒すぎずに快適ですし、何より眺望もよく・・・と思っていたらガスが押し寄せるようになり、10時過ぎには久住山や稲星山も望めなくなってきました。何だか天気も怪しげになってきて、局地的雨に遭う可能性も高く なったようですから、早めに山を下ったほうが賢明です。適度に曇っているので、暑すぎず快適なお昼寝日だな〜ということで、今日は昼食を食べてのんびりするつもりでしたが、やむなく山を下りました。

【9月16日】マツムシソウ

9月16日の九重連山は曇。8時前の牧ノ戸峠の気温は18℃。台風の接近が予報されていますが、幸い16日は雨も中休みのようです。予報では17日以降は再び雨になるということで、今週もまた週末の天気が気がかりな日々が続きそうです。予定していた野営は中止して、のんびりと平日山行を楽しむべく、牧ノ戸峠へ向かいました。さすがに平日ということで駐車場は閑散としています。すでに車が数台駐まっていましたが、登山客はわずかです。 見上げる沓掛山頂付近は時折ガスがかかるものの、おおむね晴れており、静かな平日山行が楽しめそうです。
8時過ぎに入山し、時折登路に差し込む秋の日を浴びながら、湿度が高く蒸し暑く感じる沓掛山登路を歩きます。東屋のある第1展望台に着く頃には再びガスがかかるようになり、その後も断続的にガスがかかる天気が続きました。沓掛山頂付近からすっぽりとガスに覆われ、登山客に会うこともない静かな登路を淡々と歩きます。西千里ガ浜も久住分れの避難小屋付近も、ついでに久住山頂もガスに覆われて全く景色が開けず、ひとまず御池に向かうことにしました。
御池を迂回し、中岳と天狗ガ城の尾根にあるいつもの定点に移動。テラス状の岩上でガスが切れ久住山が望めるのをひたすら待ちます。心地よい風が吹き、時折久住山が姿を現すのを待ちながら、気付けばすでに1時間あまり経過しています。その後も岩のテラスで時折ガスが晴れて姿を現す久住山を望みつつ、のんびりと昼食タイムを楽しみ、天狗ガ城を経由して正午過ぎに山を下りました。

【9月20日】すがもり避難小屋にて

9月20日の九重連山は曇。7時過ぎの長者原付近の気温は18℃。幸い台風は九州南部を惨禍もなく通過しました。当初天気は雨という予報は、週末が近づくにつれ徐々に快方へ向かいましたが、さすがに秋本番の「台風一過の晴天」というわけにもいかず、山頂付近にガスのかかる状態です。また例によって季節の端境期ということで、前回に続いての超お手軽山行であります。しばしご無沙汰の三俣山のピークをのんびりと巡回してきました。
7時過ぎに大曲から入山し、まずはすがもり越へ向かいます。大曲から硫黄山の取付け道路までの登路はササやカヤに覆われており、暑さを我慢しつつ雨具のズボンを着用し、ササ藪が覆う登路をゆっくりと歩きます。
三俣山頂付近には時折ガスがかかったり薄日が差したりの状態が続く中、すがもり越着。8時頃のすがもり越は静かで、誰もいません。静かで快適なすがもり越でしばし休憩です。
三俣山登路では腰上までササに覆われる場所もありませんので、スパッツを着用し西峰へと取り付きます。西峰付近からはピークを迎えつつあるリンドウがお出迎えです。登路脇のリンドウは今年も豊作であります。秋を代表する花とも言えるわけで、劇的な変化に乏しい季節の端境期にあっても確実な移ろいを実感させてくれいます。リンドウを堪能しつつ、再びのんびりしたペースで西峰から本峰へと向かいます。本峰からは時折ガスに覆われるようになりましたが、 天気が崩れる気配もなく、一層のんびりと南峰へ向かい、毎度お気に入りの坊ガツルを見下ろすテラスでのんびりとくつろいでから山を下りました。

【9月27日】秋の御池

9月27日の九重連山は曇。7時過ぎの牧ノ戸峠の気温は8℃。明けて27日、平地でも毛布1枚では夜中に寒さで目覚めるだけあって、さすがに高原の朝は冷えています。先週は18℃程度だったので、一気に10℃近く気温が低下したわけで、このまま一気に冷え込んでいくことはないにしても、山の木々が色付く環境ができたわけです。今のところ台風禍にも遭遇しておらず、木々の葉も痛みが少ないはずですから、見事な紅葉が楽しめるかも知れません。 気になる紅葉のピークは、自然相手ですから、何とも・・。
山頂付近にはガスがかかる中、7時30分過ぎに入山しました。ガスが薄くかかる登路を淡々と歩き、時折ガスの切れ間から秋の日がこぼれますが、それもすぐにまたガスに隠れてしまいます。扇ガ鼻分岐まで来たところで、一気にガスが晴れ始め、星生山が秋空を背景に存在を主張しているかのようです。周囲のガスが晴れてしまうと、上空には秋空が広がり、阿蘇方面まではっきり望めます。
西千里ガ浜を経て、まずは星生山へ向かいます。秋の日が差すようになると気温も徐々に上昇します。山頂からの景色を楽しみながら、尾根を経て星生崎から久住分れへと向かいます。9時前になると久住分れ付近にも多くの登山客が訪れるようになってきます。
中岳山頂から望む周囲の景色も、気のせいか秋が加速したように感じます。徐々に登山客が増え始めたため、中岳と天狗ガ城の尾根にある定点の岩で御池と久住山を撮影してから天狗ガ城へ向かいます。天狗ガ城山頂に着く頃からは上空に雲がかかるようになり、日が遮られました。これまた最近の超お手軽山行では恒例となりつつある、山頂での大休止でありまして、10時過ぎまでのんびりした後、登山客が急激に増えた登路で挨拶攻撃に遭いながら山を下りました。

2008年10月
【10月4日】朝のタデ原

10月4日の九重連山は晴。午前7時の長者原の気温は12℃。日々深まり行く秋の気配が濃厚になり、山が少しずつ染まり始めようとしています。装備を確認して、7時過ぎにタデ原木道へと向かいます。木道はススキに覆われ、朝露が秋の朝日に輝きます。木道を覆うように被さっている場所もあり、朝露に濡れながら雨ガ池登路へ向かいます。
雨ガ池付近では登路をススキが覆い、これがもうたっぷりと朝露を帯びているので、ススキに覆われた登路を10mも歩くと、足下は完全にずぶ濡れです。雨具のズボンを着用すれば良いことなのですが、少々面倒に思えてそのまま歩くと、すぐにずぶ濡れ。こうなると開き直りというもので、濡れるに任せて歩くものですから、足を伝ってスパッツの中にまで水が入り込んできます。
雨ガ池から三俣山小鍋壁へ向かう直登の登路へ入ります。水を湛えた天ガ池を経て、徐々に高度を上げ、小鍋壁へ向かいます。大鍋・小鍋付近の紅葉は、ドウダンがわずかに染まっている株はあるものの今後に期待しましょうね、という状態であります。台風禍に遭っておらず、葉の状態はきわめて良好です。
南峰山頂で、秋の陽を浴び涼風に吹かれながら周囲の景色を堪能しつつ休憩です。10時30分を過ぎると徐々に登山客が増え始め、西峰あたりには列をなした団体客も訪れるようになります。これから午後にかけては押し寄せる登山客の闊歩する時間帯ですから、もう居場所も撮影場所も制限されるわけでありまして、早々に山を下りました。

【10月11日】登路の落葉とウメバチソウ

10月11日の九重連山は曇のち晴。午前7時の七里田付近の気温は14℃。11日午前は雨が残るという予報でしたが、ふと目覚めた午前4時過ぎ、おそるおそる窓を開けてみると、煌々とオリオン座が輝いています。大急ぎで宿を発ったものの、道路はまだやっと雨が上がった直後という状態で、一抹の不安も・・・。それでも九重町に入り、筋湯付近を通過し瀬ノ本から久住高原に差しかかる頃になると雲間から朝日も注ぎ、爽快な秋の朝を迎えました。 昨夜から晴天が続いたわけでもなく気温は意外に高めで、寒くもない高原の朝はひたすらすがすがしいのであります。
有氏牧野道から入山し、牧野のフェンスを2カ所越えてガラン台着。見上げる大船山方面にはガスがかかっています。午後にかけ天気も回復するという予報なので、徐々にガスも薄れるだろうと安易に期待したのですが・・・・、実際は大誤算でした。(苦笑)登路を覆うササが適度に刈り込まれて、昨夜来の雨と朝露に濡れることもなく快適に歩き、入山公墓を過ぎ鳥居窪に差し掛かると、早くもガスの中に突入。こうなると山頂までは淡々とガスに覆われた登路 を歩くことになります。
山頂直下の台地付近では頭上を覆う樹木からガスの雨滴が降り注ぎ、ガス雨も降ってきました。雨具を着用し、9時30分過ぎに大船山頂着。ガスに覆われた山頂には誰もいません。強いガス混じりの風が北斜面から吹き上げるため段原方面の眺望は開けず、紅葉の状態を確認することはできません。よほどの荒天でなければ、ガスには時折切れ間があるものですが、待つこと1時間あまり、体が冷えてくると手がかじかみそうな寒さも感じるわけで、しかしながら期待とは裏腹に、 わずかにガスが切れそうな兆候はあったものの、段原方面の状況は望めないままでした。実に心残りであります。
10時30分過ぎに御池へ下り、今度は御池湖岸でガスが切れるのをひたすら待ちます。山頂とは異なり風も強くないので待機するのは楽です。早めの昼食を摂りながら12時まで待機。その間ガスが切れ対岸が望めたのが数回程度です。気になる御池周辺の紅葉の進行状況ですが、そこそこ色付いており、そろそろ見応えを感じさせ始めています。やはり台風禍に遭っておらず、葉の状態はきわめて良好です。あくまでも私的見解でありますが、全体的な紅葉のピークは 1週間前後先になりそうです。「噂の御池の紅葉は見てみたいが、次週は行けそうにないな〜」という場合は、ピークを越えた後よりピーク前の方が条件は良いでしょうから、早速出かけることをお勧めします。
段原付近の紅葉の進行状況を現認できなかったのが残念ではありますが、この秋も大船山周辺の紅葉のさわりの部分でも鑑賞できたのは幸いでした。

【10月20日】大船山御池の紅葉

10月20日の九重連山は曇のち晴。午前7時の七里田付近の気温は14℃。7時過ぎに有氏牧野道フェンス手前から入山し、フェンスを2カ所越えてセメント舗装の登路を淡々とガラン台へ向かいます。このルートで精神的にはこのガラン台までのセメント舗装の登路が最も難所でありまして、牛糞を避けながら黙々と歩くのもさすがに飽き飽きするばかりで、ガラン台に着くとほっとするわけです。ガラン台もパスして、色付きの始まった登路を一気に入山公墓 まで歩きます。入山公墓付近で、頭上のカエデのあまりの美しさにしばし見とれ、それでもまずは鳥居窪を過ぎ、テラスの岩場から、大船山頂下の御池まで一気に歩きました。御池着9時30分で、今日は途中でほとんど撮影していないので、入山から2時間強で着というところです。
はやる気持ちを抑えて、おっかなびっくりのぞき込むと、果たして御池は見事な紅葉。湖畔の燃え立つドウダンが湖面に映り、綾錦の幻影のように秋を演出しています。台風禍がなければ、こんなにも見事に色付いてくれるのかとうれしい限りです。湖岸で燃え立つ紅葉を堪能した後、山頂へ向かいます。
山頂北側から、段原付近も見事に色付いています。さすがに紅葉時期とあって、平日にもかかわらず次々に登山客が訪れています。見事な紅葉に感嘆の声をあげながらお決まりの撮影を済ませ、色付く山を堪能してから山を下っていきます。私も例外ではなく、山頂で撮影をしながら、気付けばすでに11時過ぎ。時折上空を雲が覆い、日差しも遮られるようになってきましたので、山を下ることにしました。

【10月25日】三俣山の紅葉と賑わう本峰

10月25日の九重連山は曇。午前7時頃の長者原付近の気温は10℃。佳境を迎えた九重連山の紅葉は、山頂から麓へと確実に降りてきています。長者原付近も紅葉が徐々に進んでおり、25日現在の概要ではありますが牧ノ戸峠周辺標高1200〜1500m付近が紅葉のピークになっているようです。そのためもあってか、大挙して押し寄せる行楽客や登山客のため、7時頃の長者原駐車場はすでにほぼ満車に近い状態です。当然のことながら大曲付近 にも駐車する車があふれ、路肩の駐車スペースも含めてほぼ満車。かろうじて空いていた場所に車を滑り込ませることができました。例年のこととはいえ、紅葉が佳境を迎えるこの時期は、初夏のミヤマキリシマのピーク前後と同様、驚愕の賑わいを見せるのであります。
早々に入山し、一気に三俣山へと向かいます。10時を過ぎる頃になると、例によって団体の登山客が押し寄せるわけでありまして、登路の大混雑は想像に難くないところですから、早々に撮影を終わらせ下って来るのが必定とも言えます。早朝から入山できると良いのでありますが、現着はすでに7時を過ぎており、毎度のことながら自宅で前夜の余韻を覚ましてからの出発となるため必然的に遅くなってしまうのです。(苦笑)
徐々に登山客が増え始めた登路を歩き、すがもり避難小屋着。入山直後は雲の切れ間も大きく、朝日が差す状態でしたので、思いの外眺望が優れており、すがもり避難小屋から大船山方面を望むと、鉢窪周辺が実に見事な染まり具合であります。このまま法華院山荘へ下り、鉾立峠から立中山を経由して鉢窪へ向こうかと迷うほどです。さすがに遠景は見事でも意外に近くで望むと・・・・、なんてこともあるので、やはり予定どおり三俣山へ向かうことにして、西峰登路へ取り付きます。
西峰から、本峰へ向かい大鍋を見下ろすと、ピークを過ぎた観はあるもののまだ彩りも鮮やかで、十分見応えがある状態です。上空を雲が覆うので曇っていると沈んで見えるため、本峰から南峰に向かいつつ雲の切れ間を待って遠く由布岳を背景に大鍋の紅葉を楽しみました。その後南峰に向かい、毎度の坊ガツルを見下ろすテラスで小休止。時折雲の切れ間から薄日が差し、大船山方面が明るくなると、やはり鉢窪から大船山頂にかけてはきれいに染まっています。坊ガツル 周辺も色付きが進み、ほぼピークかと思われます。10時を過ぎると本峰山頂付近は一層賑わい始め、歓声とも嬌声ともつかない独特の雰囲気を醸し出しながら大挙列をなして押し寄せる団体の登山客が急激に増え始めます。そろそろ引き際と考え、山を下り温泉へと向かいました。

2008年11月
【11月1日】久住山登路の紅葉

11月1日の九重連山は晴。午前6時頃の牧ノ戸峠の気温は9℃。上空をガスが覆い、登路もうっすらと霞んでいますが、すでに牧ノ戸峠駐車場には多くの車が駐車しています。上空がガスに覆われており、登路までガスに霞んでいるという状態ですから、何も急ぐこともなくのんびり装備を確認し、6時30分頃入山しました。うっすらとガスに覆われた沓掛山登路を淡々と歩き、気付けばすでに扇ガ鼻分岐付近。依然としてガスがうっすらとかかっています。西千里ガ浜付近 に差し掛かる頃、やはりというか毎度のとおり一気にガスが晴れ、星生山もはっきりと見渡せるようになりました。
久住分れ付近に着いた7時30分頃、すでに久住山へ向かう登山客が1組また1組と通り過ぎていきます。喧噪の1日を予感させる光景ではありますが、まだ一般の登山客にしては早めの時刻ということで、比較的静かです。上空は晴天となり、燦々と晩秋の陽が注いでいるのですが、山の天気は実に気まぐれで、こんなものかな〜というところであります。
中岳山頂は強めの風が吹き抜けるため、早々に退散し天狗ガ城下で小休止、のんびりと休憩していると時刻はすでに9時30分を過ぎています。これ以上のんびりしていると驚愕の人並みにもまれることになりそうですので、早々に退散です。久住分れ付近では、すでに団体の登山客が訪れ始め、久住山避難小屋横のバイオトイレには列ができています。星生崎下を怒濤のようにやって来る登山客に圧倒され、西千里ガ浜では押し寄せる登山客の波に逆行しつつくぐり抜け、後はもう 挨拶攻撃を避けるように、毎度のことながらうつむき加減で歩き山を下りました。

【11月9日】晩秋の紅葉

11月9日の九重連山は雨のち曇。午前11時頃の長者原付近の気温は6℃。連休が明けた週の初めから出張で石垣島にいました。石垣島の朝の気温は27℃で、最高気温は31℃を超えています。この暑さは異常らしく、11月の観測史上初ということであります。著名なビーチでは泳いでいる人もいましたからね〜。そんなことで、短期間のうちに暖かさになれた体には、寒さが堪えます。(笑)
帰宅直後ということもあり、早朝目覚めたときの雨音に少々安堵しつつ朝寝を決め込み、自宅を発ったのは9時前でした。長者原に着く頃も小雨が降っており、結局11時過ぎに入山し、まずはすがもり越を目指すことになります。天気が今一歩ということもあり、つい先ほどまで小雨が降っていたことを考慮し、坊原付近をショートカットする登路ではなく硫黄山取り付け道路の舗装路を歩きます。少々距離は伸びますが、雨を帯びた草原を歩いて、ずぶ濡れになるよりはまだ快適です。
淡々と歩いて、すがもり越に着いた正午過ぎ、避難小屋はすでに団体の登山客に占拠されており、とてもではありませんが休憩する気にもなりません。速攻で北千里ガ浜へ下り、一路法華院温泉山荘をめざします。北千里ガ浜はずれで再び団体の登山客に巻かれて超スローペースに・・・・。何とかやり過ごし、法華院山荘に着いたのはすでに13時前。休憩所をのぞくと、何やら見覚えのある2人連れがいます。まめ。氏とぴろ氏であります。 昼食を兼ね、しばし情報交換の後に先を急ぐ私が先に発ちます。坊ガツル野営場を一見した後、雨ガ池を経て指山観察路を経て帰着しました。
晩秋の九重連山では、麓の紅葉もすでにピークを終えています。晩秋から初冬へと移ろう季節の中で温暖な気候が続いていましたが、それでも確実に季節は冬へと向かっています。このところの朝は、7時前の日の出を横目で見ながら、気温が10℃を下回る日も増える中を出勤しています。職場のある玖珠町山間部の13日午前8時前の気温は4℃。自宅付近より4℃は低い気温です。九重連山でもまだ初雪の便りこそ聞かれないものの、間もなく長く厳しい冬に入ります。

【11月16日】ガスかかる久住山

11月16日の九重連山は曇。13時過ぎの牧ノ戸峠の気温は15℃。紅葉が九重連山から麓へと移り、長者原付近もすでに落葉の季節を迎えました。思うに任せない何だかエンドレスな勤務が続き、ポッカリと予定が空いた16日午後、天気は今一歩ではありましたが、半日暇をいただいたので、玖珠町の職場から牧ノ戸峠へまっしぐら。(笑)天気が今一歩ということで、牧ノ戸峠駐車場も閑散としています。
ガスがかかり山頂付近は望めないものの、午後から徐々に回復するという予報に望みを託し、久々の夕駆け山行であります。登路には落葉が舞い、すでに晩秋の装いとなっています。扇ガ鼻分岐手前からガスの中に入り、時折切れるガスの隙間に星生山を望みつつ、淡々と歩きます。久住分れ避難小屋付近では、登路の整備作業中。昨年に続き、久住山への登路は晩秋から春先にかけて整備されることになりましたが、積雪すると作業ができなくなるため、晩秋から初冬にかけてピッチ を早めているようです。
ガスかかる御池縁を迂回し、中岳と天狗ガ城の尾根にある毎度の定点で、ガスが晴れるのをひたすら待ちます。1時間あまり待って、しばしガスが晴れ御池と久住山が同時に望めたのが数度、時間にして計10分間もあったかなという程度です。ガスが一向に薄れる気配もなく、日没鑑賞の期待も薄くなり始めた16時過ぎ、断念して山を下ります。登山客もほとんど下り、閑散とした星生崎下付近では、まだ登路の整備作業が行われていました。17時前に作業を終えても、牧ノ戸峠に 帰着する頃には真っ暗になっているのでしょうから、仕事とはいえ、実に大変な作業です。

【11月22日】霧氷と久住山

11月22日の九重連山は晴。午前7時前の牧ノ戸峠の気温は−2度。週中頃の寒波の襲来で、晩秋の九重連山は少し早めに冠雪しの、すっかり冬景色になりました。2週ぶりの休日なった朝、自宅を発ったのはすでに5時前、玖珠町を6時頃に過ぎ、黎明に染まる東の空を眺めながら、牧ノ戸峠に着く頃には、涌蓋山の山頂付近に朝日が注ぐようになっていました。早々に装備を確認し、7時前に入山。沓掛山登路は融け残った雪が凍結している場所もあり、 慎重に歩きます。沓掛山山頂付近は、泥濘地と化した登路が完全に凍結していて歩きやすいのですが、当然ながら融けると悲惨なことになりそうです。
沓掛山を下ると、徐々に登路に残る雪が増えてきます。扇ガ鼻分岐手前では登路を完全に薄雪が覆い、久しぶりの雪の感触を楽しみながら、のんびりと歩きます。日が昇ると急激に気温が上昇し始めたようで、風も不思議に暖かくなります。西千里ガ浜から星生崎付近は木々に着く霧氷が輝き、早くも冬景色が広がります。思いの外の冬景色に出会い、こうなると気になるのは御池の氷結具合でありまして、久住分れ付近からは気もそぞろで御池へ急ぐことになります。
果たして御池は・・・、見事に氷結していました。一応完全氷結ではありますが、さすがに一部は氷も薄く、すぐに融けそうです。その後、天狗ガ城と中岳の尾根でまめ。氏とぴろ氏と冬毛に衣替えしたハナに会い、しばし歓談。中岳山頂では朝駆けした木下氏bocci氏に会いご挨拶。
諸兄らと別れ、すっかり暖かくなったポカポカの天狗ガ城山頂で睡魔に襲われしばしまどろみ、心ない登山客が御池に石を投げ込む音に目覚め、帰路は当然ながら融けて泥濘地と化した登路を、これまた押し寄せる登山客と逆行するため挨拶攻撃に遭いながら、毎度のようにうつむき加減に歩いて淡々と山を下ったのであります。

【11月29日】晩秋のすがもり越

11月29日の九重連山は曇。午前7時前の長者原付近の気温は昨日は2度。27日朝も県道11号の長者原−瀬ノ本間にチェーン規制が出されました。季節は確実に晩秋から初冬へと移ろっています。早朝、自宅付近は満天の星空で、好天を期待しつつ九重連山へと向かいましたが、玖珠町を通過するあたりから東の空が真っ黒になっていることに気付き、九重町町田付近で、どうやらそれが上空の雲とガスであることに気付き意気消沈。長者原に着くと、 山頂付近はすっぽりとガスに覆われ、上空は完全に雲に覆われています。
大曲から入山し、ガスがかかる登路を淡々と歩き、すがもり越手前に差し掛かると粉雪混じりの強い風が吹き付けます。ウインドヤッケを着込み、すがもり避難小屋で風を避けて小休止。気温0℃のすがもり越周辺は濃いガスに覆われ、吹き付ける粉雪と周囲の木々に着く霧氷がまるで冬のような景観を見せています。一向にガスが薄れる気配もなく、三俣山はパスして坊ガツルに向かうべく、北千里ガ浜へ下り、強めの風が吹き続ける中を法華院山荘へと下ります。
法華院温泉山荘から坊ガツル周辺は、やはりガスはかかっておらず、大船山の肩を越え立中山の向こうから、やわらかな晩秋の陽も注いでいます。日を浴びると急激に暖かくなり、山荘の談話室を借りてのんびりと休憩した後、坊ガツル野営場付近を散策です。見上げる三俣山斜面から山頂付近のガスも薄れ霧氷が確認できますが、三俣山山頂付近を覆うガスは、時折薄れてはまた濃くなる状態です。
9時30分過ぎ、坊ガツルを発ち再びすがもり越を経由して大曲へ帰着。晩秋の九重連山に思いを残しつつ、午後からの所用のために大急ぎで帰宅しました。


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