2013年 秋

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2013年9月

【9月7日】初秋の坊ガつる

9月7日の九重連山は晴のち曇。午前4時頃の長者原の気温は14℃。4時30分頃に大曲から入山。晴天の割には朝露も少なめです。硫黄山道路を経てすがもり越に着いた5時30分頃、空は黎明の明かりに明け始め、ヘッドランプを消してもかろうじて歩けるほどになっています。

西峰山頂直下の視界が開けた場所で待機。大船山方面が染まり行く様子を眺めながら日の出を迎える事にして待つこと20分あまり、東の空に染まる雲の色が薄くなり、やがて雲の上に太陽が昇ってきました。

本峰から南峰へ向かう笹に覆われた登路は朝露が多く、面倒だったのでスパッツを着用せずに歩いたものですから、ズボンの裾がずぶ濡れになりました。風が吹く坊ガつるを見下ろすテラスで遅めの朝食タイム。6時30分頃から8時前まで周囲の景色を堪能しながらのんびりとくつろぎました。

【9月14日】久住山上空の秋空

9月14日の九重連山は晴。午前4時頃の長者原の気温は16℃。早朝の空にはオリオン座が輝く見事な晴天です。4時過ぎに入山。沓掛山を登っていくと徐々に風も温かく気温も高くなってきます。

扇ヶ鼻分岐を過ぎ、西千里ヶ浜に差しかかった5時過ぎ、日の出の30分ほど前になると上空が黎明の明かりで色付いていきます。

久住分れから久住山頂東の台地に差しかかる頃、それまで中岳や天狗ガ城付近を流れていたうねるようなガスが押し寄せ始め、6時前には久住山頂まですっかりガスに覆われてしまいました。濃いガスはしばらく晴れず、6時20分を過ぎてやっと雲間に朝日が注ぐようになりました。

しばしガスが薄れてはかかる状態が続き、7時前まで山頂で過ごした後に驚愕の人手が始まる前に山を下るべく山頂を発ち牧ノ戸峠へ戻りました。山頂付近に1時間少々いたのですが、その間山頂を訪れる登山客もなく、実に静かな山頂を堪能しました。

【9月21日】大船山頂のブロッケン・坊ガつるの輪地焼き

9月21日の九重連山は晴。午前6時前の飯田高原の気温は14℃。坊ガつるの輪地焼きが行われるということで6時に吉部から入山。鳴子川の瀬音を聞きながらゆっくり歩いて7時前に坊ガつる北端に出ます。

輪地焼きが始まるまでにはまだ時間がありますので、野営場を発ち大船山へ向かいます。順調に高度をあげ5合目を過ぎ6合目付近の西側の視界が開ける場所に差しかかる頃、久住高原から阿蘇方面を覆っていた雲海が佐渡窪から坊ガつるへを押し寄せてくるようになりました。

8時30分を過ぎ山頂直下でガスに覆われ、時折上空のガスが薄れて日が注ぐと眼下にブロッケンが現れます。順調に歩いて山頂に着いた9時前には山頂にガスが押し寄せ、やがて周囲は濃いガスに覆われるようになりました。

小休止の後、輪地焼きが始まる前には坊ガつるへ下っておくため早々に山頂を発ち大船山を下ります。野営場に着いた10時前にはすでに坊ガつる周辺から輪地焼きの煙が上がり始め、野営場付近では火入れをした直後でした。

作業の様子を30分ほど遠巻きに眺めつつ、野営場周辺の輪地焼きが進む様子を見ながら早々に野営場を後にして山を下ります。正午には飯田高原に帰着しなければならず、鳴子川沿いの登路を少々急いで下ること1時間弱の11時30分に吉部へ帰着しました。

慌ただしい山行となり入山から5時間30分あまりで大船山頂まで往復したわけですが、前回の盛夏の大船山への山行のように脱水症状を起こすこともなく一安心。それにしても今回の山行をあっけなく終えたことから、炎天下の山行がいかに過酷かを思い知らされた気がします。

【9月28日】三俣山のリンドウ

9月28日の九重連山は曇のち雨。午前5時過ぎの長者原の気温は11℃。深まり行く秋とともに、朝夕の気温も下がっています。前日27日(金)の朝、飯田高原の気温は8℃でした。

借家を発った5時過ぎ、上空に雲が広がり山にはガスがかかっています。大曲から5時30分頃に入山し、すがもり越に日の出の直前の6時前に着。上空はガスに覆われ、強い風が吹いています。

小休止の後西峰へ取り付きます。登路脇にはリンドウのツボミが多く、気温が上がれば咲くのでしょうが、日が差さず手がかじかむほどの体感気温では固く閉じたままです。

南峰山頂もガスに覆われて周囲の視界は開けません。本峰山頂付近に移動し、風を避けて小休止です。時折ガスが薄れまだ紅葉には早すぎる大鍋の様子を確認。山頂付近では、例年10月10日〜20日頃が色付きのピークを迎えることになります。

2013年10月
【10月5日】鍋谷の紅葉

10月5日の九重連山は雨。午前6時30分頃の長者原の気温は14℃。前夜半から降り始めた雨は午前4時にはすでに本降りとなっています。しかも午前9時過ぎは強い雨・・・・。

濃いガスに覆われた牧ノ戸峠駐車場に着くとすでに10台以上の車が駐車しています。雨具を着用して6時40分過ぎに入山。小雨が降りガスに霞む登路を淡々と歩き、沓掛山を越えるとガスが薄れてきました。

扇ヶ鼻分岐を過ぎ西千里に差しかかる頃には再びガスがかかり、久住分れの避難小屋付近も濃いガスに覆われています。久住山への先行者はわずかに1人のみで、8時20分頃の山頂付近は薄くガスに覆われ、強めの風が吹いています。

牧ノ戸峠に帰着した9時30分過ぎ、一時雨脚が強まりましたが、そんな天気にもかかわらず簡易なビニールの雨具を着用して入山していく登山客が目立ちます。すでに気温が10℃近くまで低下しており濡れると確実に体温が奪われ疲労感が増します。秋の行楽シーズンは驚愕の賑わいを見せる九重連山ですから、無事故で楽しい山行が出来ることを期待するばかりです。

【10月12日】明け行く坊ガつる

10月12日の九重連山は晴。午前5時分頃の飯田高原の気温は11℃。10月になっても依然として暑さを感じる日が続き、朝の冷え込みも今一歩。紅葉も何だか遅れているような気がします。

気になる大船山段原から御池付近の様子を確認すべく、ヘッドランプを灯し5時30分過ぎに吉部から入山。坊ガつる北端に出ると三俣山頂付近に朝日が当たっています。野営場にはテントが数張りありました。

段原付近のドウダンはわずかに色付き始めたばかり。大船山西斜面から山頂付近にかけても同じ状態です。ドウダンの葉は台風禍もなく状態は良好です。山頂に着いた8時20分頃、眼下に望む坊ガつるには大船山の影が伸び、野営場にも朝日が注ぐようになっています。

山頂から望む御池周囲のドウダンは、確実に色付き始めています。早々に御池湖岸に下り、確認してみました。湖岸岩場のドウダンは色付き始め、順調に進めば1週間程度先の次週末あたりにはおそらくピークもその前後と思われます。

【10月19日】大鍋(上)と小鍋(下)の紅葉

10月19日の九重連山は曇のち雨。午前6時前の長者原付近の気温は10℃。前日夕方から雨が降り始め、大船山あたりの紅葉がピークを迎えようとしている週末はあいにくの天気になりました。

午後から友人と三俣山に紅葉鑑賞の予定でしたが、予報では雨・・・。雨ならば山行なんぞは潔く止めてしまうという、実にふがいない集団であります。

小雨が降る中を6時前に大曲から入山して三俣山へ向かうことにしました。すがもり越から風が強くなり、雨具を着用していても寒さを感じます。

西峰から本峰へ向かう7時過ぎには一時雨が止みました。それにしても風が強く、動いていなければ体が冷えて寒さを感じます。W峰下のドウダンは、ピークとはいえないものの、かなり色いています。

本峰へ着き、大鍋をのぞき込むと北峰から小鍋にかけてかなりきれいに色づいているのが確認できます。今年は。大方の予想どおり全体的に少しばかり遅れ気味のようで、三俣山大鍋・小鍋付近のピークはもう3〜4日程度先のように感じます。

8時に小鍋登路を発ち、W峰を経由して登山客が増え始めたすがもり越をスルー、9時過ぎに大曲へ帰着しました。すでに山頂付近は濃いガスに覆われており、午後にかけてもガスは時折薄れては再び濃くなる状態が続きました。

飯田高原付近が晴天になった午後2時過ぎ、周囲の山にはまだガスが残っています。とりあえずガスが切れていた牧ノ戸峠から沓掛山まで紅葉の様子を確認してきました。カエデの葉はきれいに紅葉し、そろそろ沓掛山周辺の紅葉も見頃を迎えようとしています。

【10月26日】染め残る三俣山の紅葉

10月26日の九重連山は曇のち晴。午前6時前の長者原付近の気温は7℃。先週末の大船山では予想どおりドウダンの紅葉がピークだったようであります。

午前5時30分頃に大曲に着くと、すでに路肩にも車が駐まり始めています。この時間帯ですから駐車スペースは容易に確保でき、6時前にヘッドランプを灯して入山しました。

ガスのためなかなか明るくならず、すがもり越へ着く6時30分前になってやっとヘッドランプを消灯しました。西峰登路もガスに覆われたままで視界は10m程度です。高度をあげていくと風が強くなり、体感気温は一気に低くなります。

大鍋から強烈なガスと風が吹き上げており、W峰へ待避。そそくさとW峰を発ち、西峰からすがもり越に下ると、避難小屋には多くの登山客が待機中でした。

2013年11月
【11月2日】大船林道の落葉

11月2日の九重連山は曇。午前6時頃の飯田高原の気温は9℃。紅葉が山頂から山麓へと下り始め、飯田高原でも黄や紅に色付いた木々が目立ち始めました。筋湯周辺や九酔渓などの紅葉の名所でも、そろそろ見頃を迎えようとしています。

午前6時30分前に吉部から入山。日の出の時刻になっているわけですが、雲が多くかろうじてヘッドランプが不要になったばかりです。大船林道に合流すると、少々色付きは控えめではありますが、見応えのある森の彩りです。

大船山登路はカエデの落葉が目立ちます。11月になり晩秋の気配が漂い始めた登路をのんびりと歩いて、9時過ぎに段原着。紅葉のピークはすでに山麓へと下り、鉢窪付近に真っ赤に紅葉したカエデが目立っています。

眼下の御池は彩りも薄れ、またしても時機を逸した紅葉の名残がわずかに残るのみです。しかしながら、心残りだった御池の紅葉が終わっているのを確認して、正直なところ何だか安堵した気分です。

【11月9日】久住山上空のさば雲

11月9日の九重連山は曇のち晴。午前5時頃の飯田高原の気温は4℃。5時30分前の牧ノ戸峠駐車場は、すでに下側の駐車場が半分程度埋まっています。5時30分過ぎにヘッドランプを灯して入山。日の出まで約1時間程度ですから、扇ヶ鼻分岐から西千里付近で日の出を迎えるはずです。

上空に広がるさば雲の形がおもしろく、今回の山行では多くのカットで雲がポイントになっています。雪が降るまでは単調な景色が広がる御池でも、湖面に映るさば雲がいつもの景色に変化を与えてくれ、結構楽しむことが出来ました。

のんびりと撮影をしているとすでに時刻は8時になっています。この後に町内某所で開かれる講演会に出席することになっていて、大急ぎで山を駆け下り、会場へ向かいました。

【11月16日】朝日注ぐ三俣山W峰斜面

11月16日の九重連山は晴。午前5時頃の飯田高原の気温は−1℃。11日(月)には、三俣山でも今秋初めての霧氷が観測されました。5時過ぎに借家を出ると、車のフロントガラスが霜で凍っています。暖機運転しつつしばらく待って霜を融かし、出発したのはすでに5時30分前です。

すがもり越に着いた6時30分、上空に雲はなく東の空が染まり間もなく日の出を迎えようとしています。霜に覆われた西峰登路をゆっくり登っていくと間もなく、西峰登路を染めながら静かな日の出を迎えました。

西峰山頂付近で朝日を浴びながら小休止の後本峰へ向かいます。登路は5cm以上ある霜柱に覆われています。

本峰から南峰へ向かい、霜柱に覆われた山頂付近を一回りしてW峰でコーヒータイム。微風ではありましたが、日が注ぐ暖かな山頂で周囲の景色を堪能しながらしばし至福の時を過ごしました。

【11月23日】氷結した御池湖岸

11月23日の九重連山は晴。午前5時頃の飯田高原の気温は−5℃。週初めには九重連山でも初冠雪し、晩秋から初冬へと確実に季節が移ろっていることを確信しました。

大曲の駐車スペースが満車になっており、意外に多くの登山客が押し寄せているようです。6時15分頃に入山。沓掛山参照上空に雲はなく、東の空が染まり間もなく日の出を迎えようとしています。

久住分かれから御池にかけての登路もうっすらと積雪しています。この冷え込みでやはり気になるのは御池の氷結具合です。どうかな〜、と恐る恐る覗いてみると、はたして3分の2程度が氷結していました。しかもかなり風が強かったために御池湖岸の木々や岩が吹き上げた水滴が凍った厚い氷でコーティングされています。

朝駆けの登山客が下り、日の出後に入山してくる驚愕の登山客の集団が訪れるようになるまでの狭間が訪れ、中岳山頂は閑散としています。しばし、霞の少ない抜群の眺望を堪能しつつ中岳山頂で小休止した後、山を下りました。

【11月30日】薄雪の坊ガつる

11月30日の九重連山は晴。午前6時頃の飯田高原の気温は−1℃。28日夜には冷たい雨が雪に変わり29日朝にはうっすらと積雪しました。県道11号(やまなみハイウェイ)の牧ノ戸峠付近にはチェーン規制が出され、12月を目前にして、冬の到来を実感する寒さになりました。

吉部登山口から6時30分頃に入山。この冬最初の雪の感触が新鮮で、踏みしめる度に足下からキュッと心地よい音がするのを聞くにつけて、冬の到来を実感する次第です。

野営場はうっすらと雪が覆い、周囲の山には霧氷が着き、坊ガつるはすでに冬の装いです。それでも厳冬期のように切れるような痛みを感じるほどの寒さではなく、むしろ心地よいほどの優しい寒さです。

暮雨の滝周辺はわずかに雪が覆い、ここも初冬の装いになっていました。暮雨の滝は依然水量も多く、流れ落ちる滝を眺めながら小休止の後山を下りました。


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